最近、P.Fドラッカーの本を読み直しています。有名どころの「マネージメント」から精読し直しているのですが、よくよく考えると、ドラッカーの生涯というか、思想の系譜みたいなものを知らない事に気づき、Amazonで「ドラッカーが考えた事」中野明 著 を買って読んでみました。
そこに、「ポスト資本主義にみる知識社会に至る道程」とい章があり、とても興味深い歴史の見方だったので照会します。
資本主義とは、資本を持っている人が社会の頂点に立つという考え方です。つまり、お金を持っている人が一番偉いと言事です。しかし、そのような時代も、社会が成熟し、産業が興き、民主主義が勃興するとその社会構造が変化していきました。
ドイツではギルド制があり、生産技術は全て口伝伝承、親方制でした。しかし、18世紀の中ごろ、その技術は、情報として紙に記録され、製本され、世に広く知られるようになりました。ドラッカー的には「技術に知識を応用した時代」と呼んでいます。
その後、広まった技術で生産力がアップし、世界は大きく成長しました。しかし、蒸気機関などのエネルギー革命が起こり、大量生産が始まると、その生産性に対する改善の意識が芽生えます。仕事の生産性を上げる方法は何か?という命題に対して多くの研究者は、作業を分割し、並び替えて、最適な生産工程を見つけようとしました。これが、19世紀末からの「仕事に知識を応用する時代」です。多くの工場の生産方式が改善されたのもこの時代です。
そして20世紀後半から、「知識に知識を応用する」時代がやってきました。
これは、まさしく、「マネージメント」の時代です。生産方法を最適化する、すなわち、モノを生産する仕事を知識で改善する時代から、その工程全体をコントロールするマネージャの仕事を統括して全体を改善する時代に移行したのです。だから、マネージメントは、工場などの現場以外にも、会社組織やNPOなどの幅広い組織に有効な機能なのです。
私たちは、ドラッカーの言う「マネージメント」の考え方を学ばなければ、これか社会人として生き残れないのではないかと感じています。
その理由は、ロボットやAIが広く普及すれば、多くの仕事は、それらが担ってくれるからです。唯一人間だけができる仕事は「マネージメント」だけだと思うからです。
私が読み進めている「マネージメント」ダイヤモンド社 刊 で、特に重要だと感じた点や、感想を、これからブログにアップしていきたいと思っていますので、お読み頂けると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
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