先ほど、メルマガで
「高市早苗総務大臣は2月14日、閣議後の記者会見で、10月の稼働を目指す政府共通プラットフォームではAmazon Web Services(AWS)の利用を前提に整備を進めていることを明らかにした。」(ZDNet Japan記事より)
の記事を読みました。
ついに、我国もクラウド利用を前提にシステム構築する時代がやってきた思うと、感慨深いものがあります。私が、コンピュータ関係の仕事を始めて30余年経ちますが、いよいよ、コンピュータの最終形(所有から利用へ)に到達したと感じました。(利用前提のクラウドが日本製でないのが淋しい限りですが)
翻って、中小企業のクラウド利用はどうなってるのでしょうか。まだまだ事務所の隅に「サーバ」が鎮座してると思います。多くのサーバは、しっかり品質管理された工場で作られているため、ハード障害は、滅多に発生しません。(その結果、バカ高い値段になってしまうのですが……)
だから、クラウドと自社サーバの違いを考える機会が今まで少なかったのでしょう。
でも、OS(WindowsServer)の保守期間の終了により、自前のサーバを再構築するべきか、クラウドに移行するべきか悩んでいる経営者やシステム責任者の方も多いのではないでしょうか。そんな中での「政府のクラウド利用決定」のニュースです。このニュースにより、「国が採用するなら」と、クラウド志向がどんどん加速されてゆくことでしょう。
単機能システム、例えば「会計システム」「給与計算システム」「ファイルサーバー」「グループウエアー」などは、それぞれクラウド環境を提供してくれています。一つ一つの機能は超一流です。値段も単体で見ると高額とは言えません。(少なくとも少人数利用であればですが)
記事には、
「政府共通プラットフォームは、特殊なシステムを除き、府省庁の共通システムと、個別運用する中小規模システムを稼働させるITインフラをクラウド(IaaS)で共通化するもの。政府では「クラウド・バイ・デフォルト(※)」の原則を掲げている。」(ZDNet Japan記事より)
とあります。
※日本人が大好きな「カスタマイズ」を行わない利用方法。服に体を合わせる
中小企業でいえば「特殊なシステム」とは、制度変更でシステムの改修が必要な「財務」や「給与」のシステムが相当し、それ以外のシステムとは、「ファイルサーバ」「グループウエアー」「人事考課」などなど、自社が決めたルールを変更しない限り安定している仕組みを言います。
この原理原則を、中小企業のシステム構築に持ち込むことで、国が目指す、効率化と有効性を同様に達成できると考えます。
でも、本当にそれだけで良いでしょうか。
私が、従前から言っている通り、基本性能は「当たり前品質」でありコスト削減や事務の合理化に留まります。IT化による本当の価値創造は、IT化で発生する「データ」の利用・活用が本丸である、ということです。
はっきり言って、今までのIT導入の路線と全く違う考え方なので、自社システム担当の成功体験による発想では、対応が困難な時代になったと言えます。
このような場合は、是非、外部の人材(ITコーディネータ)の活用をご検討ください。
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