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経営者支援 ITコーディネート業務効率化システム構築

執筆者の写真清水 尚志

中小企業にはシステム部はいらない

中小企業にシステム部はいらない。そう書くと、「じゃ、どこかのベンダに丸投げですか!」との声が聞こえて来そうです。しかし、私の主張は違います。


多くの中小企業は、事業自体が成長途上であり、何からIT化を進めれば良いかを決めかねているのではないでしょうか。そんな状態で、ベンダーに丸投げしたら……

考えただけで鳥肌が立ちます。


金融機関など、IT装置産業化した業界は、ITベンダーに対して莫大な授業料を払ってここまで成長してきました。金融機関のシステムみたいに目的が決まっているシステムでも、「これだ」と方針決定できる人財は、大きな組織でもなかなか得難いものです。(色々と失敗してきました)


ましてや、業界の知識が乏しいベンダーにキャスティングボードを握られると、最悪な場合は、日経コンピュータ誌の「動かないコンピュータ」の取材を受ける羽目に陥ります。大企業で、何十年もシステム部門を持っている企業ですらこうなのですから、中小企業がシステム部門を持つことは、特定分野の専門家を除いて無駄であると考えます。


特に、中小企業ではシステム化する分野が限られており、案件も早々に無くなってきます。経理の次は、人事、そして、顧客管理。一通り済んだら、次何やる?となるのです。

社員としてシステム担当を迎えると、10年、20年と長期間雇用しなければなりません。その間に、純粋にシステム関連の仕事だけを担当することは不可能です。

結果、総務や事務機などの担当者に任命され、専門的な仕事はどんどん減って行き、いったい何の専門家なのか自分でもわからなくなり、システム構築のスキルも落ちてゆきます。ましてや、今後は、新しい技術が目覚ましく進歩する時代に、そんな雑用係化したシステム担当者がついて行ける訳もなく、次第に普通の社員になっていきます。


だから、正社員としてシステム担当を置くことは無駄なのです。


では、どうすれば良いのでしょうか。我田引水と思われるかもしれませんが、ITコーディネーターに業務を委託する方法をお勧めします。


専門性の高い業務は、業務委託契約で行う方法が一般的です。例えばパンフレットを作成したり、特許を申請したり、ある程度日常乗務でない部門は、昔から業務委託契約で対応しています。


しかし、システム構築となると、専門家として頭に浮かぶのは、ITベンダーです。確かに、システムを構築したり、システムの使用方法を説明したりするのは、彼らの仕事です。また、一括請負契約で契約すれば、多少の無理はきいてくれます。(ここが本当は怪しい所なのですが……)


でも、上流工程は苦手です。バンキングシステムのように型が決まっているような場合は、有効な場合もありますが、業務の合理化や効率化、生産性の向上など、「なにをどうすれば良いか」を経営者と共に考え、システムの基本設計を作るのは、最も不得意とする領域なのです。(理由は別のブログで書きますね!)


では、「誰に頼むか」なのですが、それは、長年大企業でシステム企画を行っていた人財が適任です。システム企画をしていた人の多くは、自社の課題・問題点を整理して、システムを設計し、外部に発注し、構築プロジェクトをマネージメントしてきた人材です。特に定年まで現役管理者として活躍してきた人は間違いなく、あらゆる修羅場を潜り抜けてきた人材です。


だから、そういった人にお願いすると、超上流工程も安心して任すことができるのです。

しかし、実は、そういった人材の特徴として、自己主張が強いケースも多いのも事実です。その方が活躍されていた業界により、どのようなものの見方をするを見極めるのは、なかなか難しい課題です。


そこで登場するのが「ITコーディネーター」の資格です。この資格の取得は、決して難しくはありません。ただ、ITを企業に導入する際の「考え方」の教育を受けており、ロジックの組み立て方も学習しています。だから、経営者と共に自社の課題点を見つけて、対応策を考えることができるのです。


「IT知識と設計スキル」と「ITコーディネーターの問題解決メソッド」が組み合わさることで、より効果的なIT導入ができるのです。


そして、何より、ITコーディネーターは、専門家として様々な業界のお仕事を請け負います。だから、業界横断的な発想を駆使して、過去の成功体験から脱皮した考え方や方法論を提案することも可能です。


また、プロジェクトの終了後は、最低限のつながりを維持しながら、次の課題が発生するまで、ご意見番としてご契約いただく。これが、一番良い方法だと考えます。


是非、ITコーディネーターの活用をご検討ください。


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