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経営者支援 ITコーディネート業務効率化システム構築

執筆者の写真清水 尚志

仕事の進め方を改革しよう

昨今、新型肺炎の問題で、在宅勤務が脚光を浴びています。

迅速に在宅勤務を実施した企業は、すでに、在宅勤務が可能な環境が整っていたのでしょう。


在宅勤務の条件とは何でしょう。色々あると思いますが、私が考える条件は、①業務が「ペーパレス」を達成している。②インターネット上にワークスペースを構築している。③コミュニケーションスタイルがフラットである。の3つではないかと考えます。


まずは、「ペーパレス」ですが、私の「ペーパレス」の定義は、社内に入ってくる情報(紙)は、それを受けた人(部署)がデジタル化して、紙は破棄(又は保管)して、社内に流通させないことです。

紙は「もの」なので、必ず物流の問題が発生します。データ化してクラウドに保存し、情報を共有化できれば、意思決定も迅速化すると同時に、どこでもその情報を参照できるので、場所の概念を取り払うことができます。ペーパレスが在宅勤務のベースです。


次に、インターネット上にワークプレイスを持つ方法です。自社設備で、どこからでも利用できるIT環境を構築する方法もありますが、それには、かなりの一時投資が必要ですし、機器や基本ソフト(OS等)の保守切れにより、定期的に大型投資が必要となります。

その対策として、機能(ソフト)をインターネット上で利用する(SssS)方法があります。この方法は、手軽で、少人数の企業では費用面でも、とても有効です。

しかし、自社のビジネスの強みを生かす仕組み(カスタマイズ)に適応させようとすると、かなり大きな出費を覚悟する必要があります。また、カスタマイズすると、そのサービスがバージョンアップする都度、対応費用が必要な場合もあります。

一番問題なのは、事業が拡大して社員が増えた場合や、異業種とのコラボレーションで、利用者が増加した場合、人数分だけランニングコストが必要になる点です。

この点に留意して、どんなサービスを選択するか、慎重に検討する必要があります。


ペーパレスを達成して、インターネット上にワークスペースを移したとしても、一番肝要なコミュニケーションスタイルの変革が無ければ、真の改革とは言えません。なぜなら、情報の流れが速くなっても、その情報の流れる経路が同じであれば、物理的な速度の改善でしかないからです。


ペーパレスとワークスペースの移行は、企業の意思決定を迅速化するだけでなく、権限移譲や情報共有による、組織のフラット化を伴って初めて、イノベーションが期待できるのです。


例を挙げると、現場ではある業務で問題を認識したとします。この問題は、自社の課題だけでなく、同業他社にも当てはまる課題だったとします。つまり、この課題を克服することにより、他社を凌駕できる可能性がある課題です。

しかし、いくら、ペーパレス化、ワークスペースのIT化が進んでいても、従来型の意思決定方式、つまり、ボトムアップ型の意思決定では、とんがった意見や発想は丸められ、経営に届くころには、本来の意味が見えなくなっている場合が多いのです。


そうならないためにも、コミュニケーションスタイルをフラットにして、社内の情報流通経路を短縮して、極力多くの情報を、口当たりの良い情報より辛口な情報を経営に届ける仕組みに改革する必要があるのです。


多分、今回の事件でいち早く在宅勤務を、沢山の社員に適応した会社は、企業体質強化に取り組んでいた企業であると推察されます。

さあ、まずは身近なところから、仕事の進め方を改革して、環境の変化に強い組織、仕組みを創って、さらなる成長を目指しましょう。

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