働き方改革って何なのでしょうか
働き方改革の推進が急がれていますが、技術革新や様々なサービス、商品が豊富にそろった今、大きく進展するような気配があります。
しかし、本当の働き方改革の意味が何なのか、今一つ釈然としていませんでした。
ある人は「時間外削減の合言葉」であったり「労働生産性の向上策」であったり「社員の自由時間の創造」だったり、労使それぞれの立場で働き方改革の姿が変化しています。
得体の知れない「働き方改革」今回のセミナーで一つの答えを得たような気がしました。
テレワークの技術はすでに完成しているけど...
「テレワーク」を言い換えると「どこでもオフィース」といえます。つまり、オフィースの外でも仕事ができる環境を言います。すでにgoogleのハングアウトなど無料のテレビ会議システムがあり、携帯電話を使用したデータ通信も廉価になっています。また、情報漏洩対策として、通信の暗号化やシンクライアント(パソコンにデータを残さないPC)の環境も現実的な価格になっています。それでも、なぜか働き方改革は大企業ばかりが先行しています。本来であれば、中小企業こそ労働生産性を上げ無ければならないのですが、現実は進んでいません。
働き方改革とは大いなる無駄の削減のこと
今回のセミナーでは、テレワークの最新動向や労務管理、情報通信やIT環境について網羅的なお話の後、地方自治体や大企業の取り組み状況の講演がありました。
全体的に、「今の仕事のあり方が労働者の能力・労力を仕事の達成にフォーカスしているか」を問うていると感じました。
★職場と現場の移動時間の削減により労働時間を短縮する。
★テレワークを活用して、遠隔地でもミーティングに参加できメンバーの待ち時間を短縮できる。
★顧客のいる場所から端末を通して専門家と会話ができ、問題解決の迅速化や省力化を図る
ことができる。などなど…
誠に正しいアプローチであり、働き方改革の手本であります。
でも、なんとなく「あーそうなんだ」という感じで心に刺りませんでした。
向洋電気土木株式会社さんのプレゼンは最高でした
最後のご登壇となりました向洋電気土木株式会社の横澤部長の働き方改革のお話は心に刺さりました。
技術的な点は、地公体や大企業を同じような感じですが、そもそも、なぜ、働き方改革を推進するのかの意義のとらえ方がすごいのです。
氏いわく、「ワークライフバランスは社員の高い意欲と職業能力を引き出すために、生活の質を上げ意欲的に仕事をしてもらうための『心理的報酬』である」と言い切っています。つまり、人間が誇りをもって仕事に励み、自分の時間を大切にして、豊かな生活営み、その結果、自分の仕事に愛着と執念をもって挑むための仕組みと、私は解釈しました。
何のために無駄を省くのか、どうしたら合理的に仕事を進めることができるのか、合理的な判断で実行しなければならないことがあれば、積極的に取り組むべきである。このような思い、思考回路があれば、どんどん仕事は効率化され、労働生産性が上がり、企業収益は向上し、社員の生活も豊かになる。このようなWinWinの構築こそが「働き方改革である」と述べているのです。
そのための道具としてITがあり、それを達成するためのルールや規則がある。目的を見誤ってはならないと繰り返し述べていらっしゃいました。
人財について述べておられます。人罪→人在→人材→人財が存在し、そして最も問題なのは「人災」だといいます。つまり、会社にいるだけで災いをもたらす社員です。自分の主義主張、都合ばかり主張して他人に迷惑をかけて生産性を低下させる人。そういう人をつくらないためにもワークライフバランスを徹底すべきと述べていました。
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