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経営者支援 ITコーディネート業務効率化システム構築

執筆者の写真清水 尚志

ITC(ITコーディネータ)とヒポクラテス

更新日:2020年2月28日

ITCとヒポクラテス。おかしな取り合わせだと感じる方も多いでしょう。


「ヒポクラテスの誓い」をご存知でしょうか。


古代ギリシャの医療集団の中の文書群の中にある、医師の倫理・任務の根幹をなす宣誓文書です。その中に「 自身の能力と判断に従って、患者に利すると思う治療法を選択し、害と知る治療法を決して選択しない。 」とあります。


私達、ITを生業にしている専門家(ITC)にも当てはまるのではないでしょうか。いや、プロとして、専門家として事にあたる全ての人の心がけだと思います。


私は、長年IT業界にいますが、専門家の立場を利用して「ヒポクラテスの誓い」に反する方もいらっしゃいました。まずは、そのような営業職や技術職の方は、目の前から消え(担当替)、そして、そんな社員を雇っている会社も消え(取引がなくなる)ていきました。


人間は弱いもので、結果を求められると、ヒポクラテスの誓いを忘れて、つい、小手先の対応に手を染めることがあります。根本解決しない事を知りつつ、取引を残すために「値引き」で引き留める。今の状況だけ少し改善すれば、後はなんとかなる…… そんな担当者、いませんでしたか?


プロは、プロの専門知識と矜持をもって活動しなければなりません。一度引き受けた事は、絶対に成し遂げなければならないのです。

でも、当初の目論見と違っている場合もあるでしょう。プロジェクトはそんなリスクを沢山含んでいます。逆に、なにも課題や問題が発生せずに完了することは皆無でしょう。


そんなとき、忘れてならないのは「ヒポクラテスの誓い」です。

当初の計画を改めた方が良いと感じながら、自分の立場を守るために状況を放置する。まさに、「害と知る選択を行っている」のです。常に自分が気づいた事は、オープンにして最善の方策を模索することが、プロとして最も大切なことだと思います。


ITに関するプロジェクトで発生する問題や課題は、人の病気と同じです。人は医療に関する知識は少なく、医者の所見に頼るしかありません。ITも同じです。ITに精通した経営者や業務担当者は稀でしょう。だから、ITCは、「独立」した立場で「客観的」に状況を分析し「最善の方策」を提示する義務があるのです。


私は、常に「ヒポクラテスの誓い」を胸に業務にあたっています。

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