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経営者支援 ITコーディネート業務効率化システム構築

執筆者の写真清水 尚志

NTTデータフォーラムに参加しました


また一つRPAの新たな有効性を知ることができました。

RPA(robotic Process Automation)で心配な点として「ブラックボックス化」がありましたが、今回のフォーラムでそれは杞憂であることを知りました。逆に、業務プロセスの透明性が高まる効果があるというお話です。


RPAを導入するとブラックボックス化が進むと誤解していました。

ネットやベンダーのパンフレットでは、実際にロボットの定義(作成)方法が分かりません。製品によっては、かなりプログラミングに近いレベルのコーディングが必要な場合もあるのかもしれませんが、この日、NTTデータが推薦するRPAソフトのWinActerの操作デモは、とても分かりやすく、私の誤解を打ち砕いでくれました。


多くの会社は、ERP(Enterprise Resource Planning:基幹系情報システム)を導入することなく、経理や販売、顧客管理など複数のシステムを連携させながら利用しています。当然、違うシステムなのでデータ入力が必要なのですが、システムごとに出力フォーマットが違ってるために、エクセルなどを使ってデータを加工したり、人間が印刷したデータを見ながら再入力したりしている場合が多々あります。

それらの作業は、情報活用の観点からエクセルシートの数が増え作業量も膨大になると同時に、ミスも多く信頼性に疑問符が付く場合もあります。

RPAは、点在したシステムとデータ連携するために、人間が行っている作業内容を全て記録し、また、決まった条件による作業の分岐も明確に定義するため、主となる業務フローに必要なエクセルシートやデータが何なのか、どのカラムを使用しているのかが明確になります。

これによって、不要なエクセルシートの発見や不要な計算ロジック(せっかくエクセルのマクロで複雑な計算を行っているが、もう必要のない計算であるなど)が明々白々になるのです。

情報処理の原則として入力と出力に変更がなければ、プロセスを変更しなくてよいというものがあります。当たり前ですが、この原則のお陰で、何の心配もなく繰り返し演算が行えるのですが、まさに、RPAを導入すると簡単に変更できるエクセルシートも簡単には変更してはならないデータとなるため、属人的な進化も抑えられるようになります。

このように、RPAが根付くと、エクセルシートの棚卸ができ、生データとエクセルシートの関係も明確になり、一連の作業の見通しが良くなり、ブラックボックス化されていた一連の業務がホワイトボックス化(見える化)が進むのです。

本当に目からうろこでした。


その他にもAIを活用したOCRも凄い威力です。

古いOCRを知っている方であれば、OCRって認識率が悪いし、ちゃんと升目の中に書かないと読んでくれないし、使い勝手が悪い印書をもっているかもしれません。私がそうでした。

そかし、今のAI技術を利用したOCRは、普通に書いた手書き文字をかなりの精度で読み込むことができるようです。デモなので若干は割り引いて見る必要があるかもしれませんが、人間が入力するより正確なような気がします。

IT化の肝は、どれだけデータの発生源に近い所でデジタル化するかです。紙の状態で本部に集中してデータエントリーするより、受け付けた場所から画像として取り込んで、センターで集中してエントリーするほうが合理的ですが、データ化した時点でOCRによりデータ化すれば、センターは確認するだけなので生産性が上がります。一部のベンダーが行っている手法ですが、異なる方式のOCR処理を行い、結果を照合して、合致した場合は、そのまま人間の目を通さずに処理するフローを採用している場合もあります。数字だけであればAI抜きの技術でも90%以上の合理化になりますが、手書きの漢字まじりの文章もAIサポートOCRを使えば、同様の精度が出ると思われます。

データの入り口がAI付きOCRやIOT(Internet Of Things)物のインターネット接続化によるデータ発生源からの直接データ取得が進めば、そしてRPAが広まれば、データ入力の単純作業のニーズは大きく減少し、海外でのデータエントリーの需要も大幅に減ると思われます。

(そもそも、人間が入力しなければならない様な仕組み自体が時代遅れだと思うのですが…)

いづれにしても、いよいよ人間がコンピュータの手足になる時代は終焉を迎えます。コンピュータに目、頭脳、感覚、知識が与えられ、強力な手足体も備わります。二足歩行も人間より上手かもしれません。だから、人間はどのような仕事に適しているのか、どの分野をロボットに任せるべきなのか、社会的に考える時が来ていると思います。

最後に、NTTデータさんの当日のニュースのリンクをつけておきます。ご興味があればリンクをクリックしてみてください。

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