国もようやく、DXの重要性に気づき、様々な支援や補助を行っています。その流れに沿って、ITベンダーは、様々な提案をしています。

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しかし、多くのITベンダーは、従来型のシステム導入の考え方から脱皮する事が出来ていないと思います。

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多くのITベンダーは「何にお困りですか？」からスタートします。

その回答は

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《その一》在庫管理が不十分で、販売機会損失が発生したり、不良在庫に悩んでいる

《その二》勤怠管理がエクセルベースで入力が大変で、有給管理も大変です

《その三》アルバイトのシフト組が大変で、急な変更の時調整するのも大変

《その四》急な連絡を取りたい場合、現場の責任者経由でなければ連絡できない

《その五》経営係数を集計したいが、エクセルの集約に時間が掛かる

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など、など、沢山出てくると思います。

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そして、ベンター担当者は、聞きます。「何が一番大変ですか」と。

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経理担当者は答えます。「経営係数集計です。これが無ければ時間外を減らせます」

経営管理担当者は答えます。「在庫管理を徹底すれば収益がもっとあがります」

人事部は言います。「これ以上、社員が増えたら、給与計算が間に合いません」

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ITベンダーは言います。「わかりました。では、報告集計システムと、在庫管理システムと、勤怠管理システムを導入しましょう」と。

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発言した人々は、「システム化できれば安泰だ」を胸をなでおろしています。

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​ちょっと待ってください。

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発言しなかった部門の要求は無視して良いのですか？

○○システムって、ちゃんと他システムと連携して機能するのですか？

そもそも、IT化の目標って『何？』

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せっかく、問題意識を持った社員が出してきた課題が整理されず、単なる「要望合戦」になっていて、しかも、ITベンダーは、機能ごとのシステムを提案しています。

これで全体最適化が図られて、会社の成長に寄与できるでしょうか。

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実際に、同じベンダーで、人事システムと業務システムを導入していた企業では、信じられない事が発生していました。

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なんと、社員番号が統一されていないのです。

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せめて同じベンダーが、同じ時期に導入するシステムの社員番号は、統一すべきではないでしょうか。多かれ、少なかれ、ITベンダーのスタンスは、このようなものです。

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だから、先行して導入した仕組みは、単機能システムとしか機能せず、他の部署の合理化や生産性向上に役立たないのです。

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だから、システム導入する場合は、専門家に社内のシステムのあるべき姿を描いてもらい（IT戦略を策定）、そのシナリオに沿ってIT化を進めましょう。

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その後、その戦略に合致しており、価格と機能のバランスが良いシステムを客観的に評価するために、「RFP：Request For Proposal　提案依頼書」を各ベンダーに発行し、結果を集計してから、ベンダーを選定します。

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ベンダー選定は、結婚相手を探すようなものです。一度導入したシステムは、なかなかリプレイス（更改）は難しいものです。

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​絶対に、ネームバリューなどに惑わされてはいけません。

しっかりと経営戦略を立てて、それに沿った業務改革を目指し、業務改革を達成するためのIT戦略を立てて、その戦略に沿ったシステムを導入しましょう。